社会への取り組み

Social Activities

品質・安全管理

当社は顧客のみなさまに対し、継続して高い品質の製品およびサービスを常に提供できるよう、2022年10月にISO統合マネジメントシステム(ISO9001+14001)を認証取得し、みなさまのニーズに応えたサービスの実現と向上に努めるとともに環境配慮を重視したサステナブル経営を推進しています。

統合方針

「浜から食卓までを網羅し繋ぐ」企業集団として、顧客のニーズに対応したきめ細かな営業活動に努め、安心・安全で環境に配慮した製品を提供し、「豊かで健康な生活づくり」に貢献する

  1. 1.
    顧客のニーズに立脚したサービスの実現と向上に努める
  2. 2.
    顧客満足を創出し適正利潤を確保する
  3. 3.
    社会の持続的な発展のために環境に配慮した事業活動を行う
  4. 4.
    事業領域である漁業・水産業に精通した新しい価値を創造できる人材を育成する
  5. 5.
    企業価値を高め、ステークホルダーとの互恵関係を深める
  6. 6.
    役員ならびに従業員は、この品質・環境における統合方針の精神と目的を理解し、統合マニュアルの規定に忠実に従うとともに、上記目的を達成するために社内改善を継続的に推し進める

品質管理の取り組み

点検指導の様子

当社はより安心で安全な食品をお客様にお届けするため、食品品質管理室を設置しています。食品品質管理室では、新規取扱い製品の規格書の確認から、当社グループおよび協力工場の調査点検、製品の定期的な品質確認まで、専門のスタッフが日々取り組んでいます。

環境管理の取り組み

当社ではサステナブル経営を推進していくにあたり、ISO14001環境マネジメントシステムを活用し、事業運営がもたらす環境への影響把握と、環境関係法令の把握および遵守確認を行っています。
それぞれ年1回実施し、確認結果をもとに内部監査・マネジメントレビュー・認証機関における外部更新審査を受けます。それらを通じて環境に対するマネジメントが十分か、また、環境への影響を今後どのように抑えていくかを協議し改善に取り組むPDCAサイクルを実践しています。
サプライチェーン全体で持続可能な経済活動の実現を目指しています。

お取引先との関係

調達に関する考え方および取り組み

当社の持つ原料調達能力を活かして、原料買い付けから製品加工までをグループ内や協力工場で一貫して管理した製品(たらこ・明太子・カニ・凍魚・ツナなど)を中心に、様々な業態のお客様の要望に合わせた製品を提供しています。
また、経済成長のみならず、SDGsをはじめとする持続可能な社会の実現に向けた取り組みについても関心が寄せられています。当社は100年以上水産・漁業を事業基盤とする企業の責務として、水産資源の保全に配慮した調達体制の構築を目指していきます。

お取引先とのコミュニケーション

当社ではお取引先のみなさまとのコミュニケーションを通じて、当社が提供している商品・サービスについて評価し、信頼関係の構築および品質の向上に取り組んでいます。各種展示会への出展をはじめ、お取引先へ向けた顧客満足度調査や日々の調達活動、お問い合わせなどのコミュニケーションを大切にし、引き続きお客様の要望に応えていきます。
また、お取引先におかれましても事業における環境影響の把握と関連する環境法令の遵守を徹底していただくよう依頼し、サプライチェーン全体で持続可能な経済活動の実現を目指しています。

サプライチェーンの管理

当社では各種認証制度を活用したサプライチェーンの管理を行っています。
MSC CoC認証は、水産資源と環境に配慮し適切に管理された持続可能な漁業であるMSC認証漁業で獲られた水産物が、確実に消費者に届くようにするためのサプライチェーンに対する認証です。当社ではMSC「海のエコラベル」を付した助子、カニ、凍魚を取り扱うため本認証を取得しています。また、MEL認証は、将来の世代にわたって最適な利用ができるよう資源と生態系の保全に積極的に取り組んでいる漁業や養殖業を認証するもので、当社グループでは宮城県産養殖ギンザケにおいて、㈱ニチモウマリカルチャーが生産段階、当社が流通加工段階において取得しています。
上記認証水産物における加工流通許可認証(CoC認証)を取得することで、水産資源と生態系の保全に配慮し、トレーサビリティの確立した商品を提供しています。

地域社会とのコミュニティ

海中がれき回収網

被災地の復興・国との連携

東日本大震災により、大きな被害を受けた東日本の漁業体制を再構築するべく、水産庁は漁業復興プロジェクトを立ち上げました。当社は、そのプロジェクトの参画企業の1つとして、漁網・漁具全般の供給を通じ、“がんばる漁業復興支援事業”に携わっています。
また、震災で発生した海中の大量のがれきにより、漁網の破損や水揚げした魚に傷がつくなどの被害が相次ぎ、がれき類の専用回収網の開発が渇望される中、当社は宮城県と共同でがれき回収網を開発しました。その他にも、官公庁と連携して海外の漁業者に向け漁網・漁具を提供し漁獲指導を行うなど、世界規模で漁業の発展に貢献し、最近では水産業・漁業の“六次産業化”についても、当社はグループをあげて取り組んでいます。

漁船海難遺児育英会への支援

(公財)漁船海難遺児育英会は、漁業従事中に海難等の事故で、死亡・行方不明になられた方々の遺された子どもたちが将来社会に役立つ人材に成長してくれることを願い、学資の給与やその他育英に必要な事業を通じて励ますことを目的としている公益財団法人です。当社は20年以上支援を続けており、この活動は創業以来、漁業・水産業界を主たる事業領域として展開する当社が果たすべき責務の一つとして捉え支援しています。

スクラム・ジャパン・プログラムへの協賛

(公財)日本ラグビーフットボール協会が推進するこのプログラムは、ラグビーを通じて青少年の心身を育み、将来、各界で活躍する人材輩出に繋げることを目指す活動として発足しました。当社では、将来を担う子どもたちの人材育成に繋がるラグビーの普及育成を通じたこの活動が、持続可能な社会の実現を推進する当社が参画すべき社会的活動の一部であると認識し、協賛しています。

ニチモウグループが担う
「海の教育」

「海の自由研究フェス2023」(NPO法人グリーンバード主催)に協賛出展

2023年7月15日~16日に東京都渋谷区原宿で開催された「海の自由研究フェス2023」に協賛出展し、「漁業・水産業のビジネスサポーター」として子ども向けのワークショップの開催、当社グループの環境問題への取り組み紹介、またマルシェにて、久慈育ち琥珀サーモンの加工品やバイオマスバッグなど環境配慮事業に関連する商品を提供しました。
本イベントでは、海洋ゴミ問題や生物保護をテーマとし、トークショーや体験型のワークショップを通じて子どもたちに海の環境問題を身近に感じてもらうことを目的としています。当社グループのワークショップでは生分解性素材を用いたオリジナルのバッグ作りを企画し、社員がバッグ作りを指導、子どもたちに楽しんでもらいながら環境問題に少しでも興味関心を持っていただけるよう取り組みを行いました。
事業活動のみならず、これらの活動を通じて、将来の海の担い手を育てていきたいと考えています。

会場の様子

外国人研修生に向けた海外まき網の漁船員養成研修を実施

2023年9月11日~16日に東京都中央区晴海にて、(公財)海外漁業協力財団(OFCF)からの委託業務として、ミクロネシアおよびパプアニューギニアの研修生に対し、国内の海外まき網漁船での乗船に必要となる技能(船上での安全管理、ロープワーク、網修理など)を指導する研修を実施しました。実技研修では、当社グループ社員が講師となり、ロープワークや海外まき網の仕立てや修理の際に現場で必要な技術を実践的に教えました。
研修生からは「難しすぎず、易しすぎず、とてもチャレンジングなレベルで学ぶことがたくさんあった」「講師のレベルが高く非常にタメになった」などの感想をいただきました。当社グループならではの強みである、モノを仕入れて販売するだけでなく、技術そのものを高いレベルで提供できることがまさに活かされている現場です。
このような研修に携わることで、日本と漁業関係のある国・地域との協力関係の構築、ひいては海外まき網漁業の持続的な漁業活動の実現にも貢献していきます。

研修の様子